はじめに
わたしが日本に来たのは1996年の1月でした。日本人男性と結婚し、夫の郷里・長野で、夫の両親と一緒に暮らすことになったからです。映画やテレビでしか見たことのない高層ビル群や地下鉄など、東京の街を歩いている時、わたしは映画のヒロインになったような気分になりました。
初めて体験する、雪の降る冬。この雪の下はどうなっているのだろう。アフリカと同じ赤い土があるのだろうか。厚い雪雲の上には、青い空があるのだろうか。神様は本当に不思議なことをするものだと感心しながら、新しい発見と驚きの毎日を送っていました。
日本について、わたしは中学校で地理の先生から「素晴らしい国」と学びました。テレビやクルマを作る大きな工場があり、整備された水田があり、何でも揃うお店があり、何でも買えるお金を持っている人たちが住む国。病気で死ぬ子どもがいない国。世界で一番お年寄りが長生きする国。「タンザニアも日本のようになったらいいな」と思いました。
日本に来て10年。先生が教えてくれたことは、みんな本当でした。でも、先生が知らなかったことも、たくさんあります。タンザニアは日本のようにならないでほしいと思うこともたくさんあります。
わたしは自分が日本にいることの意味を考えています。日本にいるから、できることがある。しなければいけないことがあるはずです。わたしの夢は、そのひとつひとつを実現させることです。

Jambo! こんにちは。フィデアです 



